一点物
衣服標本家 長谷川がつくる【一点物】を販売します。
私は「美の構造」を研究しています。
研究対象として欧米諸国から集めた西洋衣服は100年200年前、なかには300年前のものまで含まれます。
それらの衣服を分解し、美の構造を平面に書き起こしたものが「半・分解展の型紙」です。
そして、その型紙を用いて新たに立体造形したものが【一点物】になります。
一点物に使用する素材は、愛知県尾州の老舗機屋で製作したオリジナル生地や、100年前のアンティーク釦、デットストックの着物生地など型紙の個性に負けない味わい深いものを選んでいます。
かたちになった一点物は、試着サンプルとして半・分解展に並びます。
当時の本物を見て触れるだけではなく、一点物に袖を通すことで「着心地」までも追体験できるようにしているのです。
着心地を知ることでより深く " 歴史や文化 " に浸ることができます。
半・分解展の一点物は、衣服のかたちをしたタイムマシンなのかもしれません。
これら一点物たちは、過去だけはなく「未来にも続くものづくり」になっています。
一点物は私が縫ったものもあれば " 半・分解展で出会った若き縫製士の方 " が手掛けたものもあります。
20~30代の若くして熱意と技術を持った縫製士の方に、業界水準よりも高い工賃で縫製依頼をしています。
私は、未来を担う情熱のある技術者の方たちと共にものづくりをしています。
ありがたいことに、一点物を購入してくださる方が増えてきたため、継続した仕事を依頼することができています。
これからも世界にひとつだけの一点物を少しづつ、つくり続けます。
半・分解展の一点物が、あなたの人生に彩りを添える存在になりますように。