アビ・ア・ラ・フランセーズ【一点物】
1770年フランス「アビ・ア・ラ・フランセーズ」を渋い着物生地でつくりました。
アビ・ア・ラ・フランセーズの歴史やデザインについてはBlogに詳しくまとめております。
ぜひ合わせてご覧ください。
18世紀のアビは華やかなパステルカラーでつくられていました。
現代的なアビをつくってみたいと思い、ダークカラーの着物生地で仕立てたのが今作です。
ふわっとしたシルエットのアビをクールに着こなすことができますよ。
表地:ヴィンテージ着物生地 ウール100%
ベースカラーは深みのあるチャコールグレー。
織模様のなかにワインレッドのアクセントが入る渋い着物生地で仕立てました。
ザラリとした生地感で、春や秋口にサッと羽織るのにピッタリです。
生地を湯通ししてから裁断していますので、ご自宅で優しく水で手洗いが可能です。
裏地:ウール54% キュプラ46%
こだわりのウールキュプラの裏地を使用しています。
ウールの風合いとキュプラの滑りの良さを両立している私が惚れた高級国産裏地です。
衿裏にはワインレッドの裏地を使用してアクセントカラーにしております。
ポケット
左右の腰にフラップ付きの大きなポケットがあります。
18世紀のアビには、実用的な大きさのポケットが付いていたんです。
フロントのシーム釦ホール
着物生地で仕立てる際に意識したのが " 和服の美意識 " を宿すことです。
通常、アビには大きな釦ホールを切るのですが、着物生地に鋏を入れたくありませんでした。
そこで、縫い目を利用したシームホール(縫い目に開きをつくる技法)を採用しています。
大変手間のかかる技法ですが、繊細で美しいホールに仕上がっております。
釦:半・分解展オリジナル
釦はGondola社で製作したくるみ釦です。
19世紀末フランスの釦をイメージして、くるみ生地もオリジナルで織りました。
生地は愛知県一宮市の葛利毛織との共作です。
つなぎ目
幅の狭い着物生地で仕立てたために、洋服のいたるところに " 生地と生地のつなぎ目 " ができています。
現代の幅の広い生地ならこんな縫い目はできません。
しかし実は、18世紀のアビにもつなぎ目がたくさんあるのです。
当時は50cmほどの生地幅が主流でしたので、アビをつくるのに生地をつなぎ合わせました。
偶然にも着物生地を使ったことで、当時と同じような縫い目が生まれました。
女性モデルは161cmです。ちょうどジャストサイズで着用しています。
インナーにはシャツやカットソーを着る余裕があります。伸縮性のない生地ですが、窮屈感はございません。
普段9号サイズやMサイズを着る方ならぴったり着られると思います。
日本の着物生地 と フランスのアビ・ア・ラ・フランセーズの不思議なマリアージュ。
半・分解展でしか手に入らない特別な1着です。ぜひお試しください!