F6.3の暗黒世界で見つけた光

Journal & Reflections

最近はもっばら写真を楽しんでいます。

今年の夏は、人生で一番写真を撮った夏になりました。
中華レンズからマニュアルフォーカスの面白さを知り、自然とオールドレンズへと興味が流れていきました。

撮った瞬間にオールドレンズの甘い描写に夢中となり、ボケが際立つ中望遠レンズでの濃い撮影体験が、心を落ち着かせてくれました。

 

マニュアルフォーカスの中望遠レンズは、それなりに長さと重さがあります。
そうなると、短くて軽いレンズも欲しくなるものです。

すでに短くて軽い中華製パンケーキレンズを所有しているのですが、そちらは超ソフトフォーカス仕様に改造したため、エモい?写りになっています。

欲するレンズは、短くて軽くてほど良い描写力
広角は求めておらず35mmでも広く50mmだと狭い。
できれば40mmか45mmで良いレンズはないものかと探していました。

 

そんな折、仕立て屋の友人から教えてもらった「宮崎光学」という日本の小さなレンズメーカー。

現行品のほとんどがSold Outのなか、まだ在庫のあった「HISTORIO DAGONAR 40mm F6.3」というレンズが目に留まりました。


このダゴールが、まさに求めていたレンズでした


上記写真はfpLに装着したところです。
この写真のみGoogle Pixelで撮っており、この他のすべての写真はHISTORIO DAGONAR 40mm F6.3で撮影しています。

 

特筆すべきは、その重量。
わずか50gと驚異の軽さです。ほぼ空気です。
とにかく携帯性に優れており、気付いときには肩にカメラが掛かっています。

またF6.3という暗さも、明るさが正義の近代レンズのなかでは、使っていて新鮮なものです。

オールドレンズのボケを楽しんでいた住人からすれば、ここは暗黒世界。
ボケに頼らず、光や構図で世界を切り取る行為そのものにワクワクします。

 

「40mm」という画角も楽しいですね

子供たちを撮るときは35mmがちょうど良いなと感じていました。
50mmはまだあまり慣れておらず、75mmや85mmが気持ち良いです。

そこに来ての40mm。
私個人の感想としては、目で見たままの風景を撮れる感覚があります。

「上半身裸で飛行機を撮るおじさんと飛行機」

 

ダゴールを付けてから、空を撮ることが多くなった気がします。
暗いレンズだから撮りやすいためでしょうか。

オレンジ色のマンションと9月末の青空。
ずいぶんと秋めいてきました。

 

「雲隠し」

秋めいたとは言っても、日差しの降り注ぐ日中はまだまだ暑いものです。
日陰を探しながら三男と散歩をしています。

私の個体だけなのか、それともそういった仕様なのか、フォーカスリングは渋めに感じています。
じっくりとピントを合わせるには最適。しかし子供を撮る難易度は跳ね上がります。
かといってオートフォーカスを使いたいとは思いません。

 

子供との散歩が日常ですから、おのずと写真は自然風景がメインになります。
東京のはずれ、自然豊かな場所に住んでいるので花を撮ることが多いです。

そのカウンターからか、無機質なものを見るとカメラを向けてしまいます。
F16くらいまで絞ってパンフォーカス気味に撮っています。

奥行きを殺して、平面的な構造線の連なりを表現してみました。
自然にはないものですからね。

構造線が狙いなら、落ち葉をどかしても良かったかもしれません。

ただ、この側道のすぐ脇には自然豊かな都会の公園が広がっており、子乗せ自転車には三男が乗車中です。
無機質なものと生活を切り離すことはできません。ありのままに撮りました。

 

ここも同じくパンフォーカスに。


たまに仕事で都心に出るのですが、それがもう楽しみで楽しみで。

空き時間にどんな写真を撮ってやろうかとワクワクが止まりません。

お気に入りの中望遠をリュックに入れて、ダゴールは付けっぱで撮りたいんです。

それだけでもう充分。
心が満たされます。

 

半・分解展に集う方々とサイクリングやフォトウォークなるものをしてみたい。
(自転車も趣味なんです)
写真がメインになりつつある自転車instaもやっています。

 


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