Doll|Crinoline Visite|Guide

このページではドールサイズのクリノリン ヴィジットの型紙を購入する方に向けて「デザインの特徴」「つくり方」を説明します。

サイズは1/3ドールに合わせた、SサイズとLサイズの2種類になります。

SサイズがSD13程度LサイズがSD16程度になります。
ご自身のドールに合わせて型紙を調整してお楽しみください。

(人間サイズのクリノリンヴィジットはこちらです)

目次

Crinoline Visite(クリノリン ヴィジット)とは

1850年代から1860年代に流行した大きくスカートが膨らんだ「クリノリン ドレス」のうえに羽織る、女性用の上着です。

Visite(ヴィジット)のほか、Dolman(ドルマン)やWrap(ラップ)などの名称でも親しまれ、主に訪問着として着用されていました。



型紙のお手本になったのは、半・分解展が所蔵する1870年代前半にフランスでつくられたクリノリンヴィジット。
クリノリンから「クリノレット」へと、ドレスのスタイルが移り変わるタイミングの珍しい1着です。


ドールサイズの型紙は、当時の構造に忠実に、最低限の調整のみで製作しました。
ぜひ皆さんも、この歴史的な訪問着をつくってみてください。
ヴィジットを着ればいつものお出掛けが、クラシカルな景色に変わるかもしれません。


着用画像





ボリューム満点なスカートにクリノリンヴィジットはぴったり。
クラシックな装いに合わせる上着って意外と少ないと思います。ヴィジットを合わせれば、より洗練した装いになるでしょう。



クリノリンヴィジットは、背中の造形がみどころです。
くっとウエストが絞り込まれ、そこから急激にスカートへとボリュームが流れ落ちる。
まさに19世紀の美意識を体現しています。




なにもクラシックな装いにしか合わないわけではありません。
現代のフレアースカートに合わせてもこの通り。可愛く着こなせます。

クリノリンヴィジットの可能性は無限大です。
皆さんのアレンジ次第でさまざまな表情を楽しめる型紙ですから、お好みのデザインでつくってみてください。

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サイズ表





サイズは1/3ドールに合わせた、SサイズとLサイズの2種類になります。

SサイズがSD13程度LサイズがSD16程度になります。

クリノリン ヴィジットは、多様な体型に沿いやすい構造です。
ご自身で型紙を調整することで、さまざまなドールに着せ付けることができるでしょう。
拡大縮小をするなどしてアレンジをしてみてください。


こちらはインチ表記のサイズ表になります。

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デザイン

ここからは、クリノリンヴィジットのデザインの特徴や、つくり方のヒントを紹介します。

裾に向かって大きく広がったAラインのシルエットが特徴です。
身頃のボリュームに負けじと、袖も大きく独特なかたちをしています。


ただ単に大きいだけの袖ではありません。面白い工夫が隠されています。
袖を広げてみると、内側に「腕の可動域をつくる布」が折り畳まれているのです。

つまり、手を挙げたり、手を組んだりしても、あからさまに腕が露出しません。
19世紀の女性の貞操観念を宿した設計といえるでしょう。


人間サイズでつくったものを着用して、腕を組んだり、手を挙げたりしてみました。

もしもケープのようにシンプルな構造の袖でしたら、腕が見えてしまいます。
しかし、折り畳まれた内側の袖が、腕の動きに追従することで、お淑やかな印象を与えます。


美意識を宿した素晴らしい袖の構造ですが、縫い方に「ちょっとしたコツ」があります。



上記画像は、袖をめくった状態です。
アームホール(腕を通す穴)から、外れた場所に袖を縫い付けるのです。



上記画像の点線部が、袖の縫い付け位置になります。

通常の袖はアームホールに合わせて縫いますが、わざとずらすことで腕の自由度を向上させることが出来ます。

型紙の「縫い付け位置」を確認しながら縫い合わせてください。


裏側からも縫い付け位置を確認してみましょう。


点線部が縫い付け位置です。
縫う前にチャコなどで印を付けるのがコツです。
チャコの案内線を見ながら縫い進めてみましょう。



フロントの開閉はスナップボタンにしました。
左身頃の前端に持ち出しが付くので、そこにスナップボタンを配置しています。

6つの貝ボタンをフロントに付けていますが、それは飾りボタンになります。






当時のクリノリンヴィジットを見ると、レースやフリルで縁取りをしたり、タッセルやビーズを縫い付けたりと装飾に富んだデザインが多く見られます。

クリノリンヴィジットは布面積が広いパターンなので、装飾をたくさん付けることができます。
いつも以上にデコってしまうくらいが、ちょうど良いのかもしれません。


上記、右のイラストに注目です。
折り畳まれた内側の袖が機能しているのが分かります。
手を挙げたときに布が引っ張られることなく、美しい状態を保っていますね。


バックスタイルにも独特な美しさがあります。

巨大な袖が背中の中心近くまで入り込んでくるので、背幅の狭い華奢な印象を与えます。
そして尻尾が飛び出したかのように、裾が大胆に膨らんでいく。

現代衣服には見られない、クリノリンヴィジットならではの造形美です。


平らに置いてみるとヒラメのような見た目をしています。
これはこれで、また可愛らしい。


着せ付け方によってバックスタイルの見た目が変わります。
胸を反った姿勢にすると、グっとウエストが入り込み19世紀らしいシルエットになります。

または、内側にリボン(ベルト)を仕込むことで強制的にシルエットをつくり出すことも可能です。


上記、白い矢印が示す、緑色に塗った部分をご覧ください。

当時のクリノリンヴィジットの内側には、このようにリボンが縫い付けられることが多くあります。
このリボンをウエストに結び付けて、着用するとウエストのくびれが強く現れるのです。





上記、緑色に塗った部分は「内ポケット」です。
内側には実用的なポケットがちゃんと設置されています。

しかも、上段の2つは横向きに付いており、指先を温めるための「フィンガー・マフ・ポケット」になっています。

今回ドールサイズの試作品をつくる際はポケットを省きましたが、販売する型紙には「ポケット位置を記載」しておりますので、お好みでお楽しみください。

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最後に、半・分解展に足を運んでくださったドールオーナーの皆さまに、心からの感謝をお伝えします。
ドールサイズの製作に関して、親身にアドバイスをくださり本当にありがとうございました。

おかげさまで第一弾として、クリノリンヴィジットの型紙を公開することができました。
いったいどんな反応を貰えるのか、ワクワクとドキドキが入り混じっています。

好評でしたら、今後もドールサイズの型紙を公開していこうと思います。
皆さんにいろいろと試着していただきましたからね!
お楽しみに。



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