衣服標本家 長谷川 彰良
100年前の「感動」を100年後に伝える
そう20歳のときに決めました。
私の感動は、目に映りません。
分解することで初めて見える「内部構造」
袖を通すことで体感できる「着心地」
それこそが「私の感動」です。

自身の感動を追究するために、私は私が美しいと感じた衣服を収集しています
ときには海外美術館の所蔵品を購入することもあります。
ときには海外美術館の所蔵品を購入することもあります。
例えば、このコートは18世紀ロココ朝の男性貴族が着用した「アビ・ア・ラ・フランセーズ」という衣服です。

私は、旧き衣服をそのままの状態でコレクションすることに興味はありません
私は、分解し発見した、美しき内部構造や繊細な手仕事の跡を100年後に伝えたいのです。
そのために、たとえ破壊が伴おうとも「衣服標本」というかたちで可視化し、表現します。
そのために、たとえ破壊が伴おうとも「衣服標本」というかたちで可視化し、表現します。

しかし、この衣服標本のみで私の感動を表現することはできません。
目には映らない「着心地」という感動を伝えるために、衣服標本から手作業で構造線を写しとり「型紙」を設計します。
数百年前の造形を完全に平面化することで、着心地の抽出が可能になるのです。

そうして完成した型紙をもとに「試着サンプル」を自らの手で縫いあげます。
このサンプルに袖を通せば、全身で数百年前の着心地を味わうことができます
「身体でしか知り得ない感動」がそこにはあります。
「身体でしか知り得ない感動」がそこにはあります。

私の感動は、目に映りません。
分解することで初めて見える「内部構造」
袖を通すことで体感できる「着心地」
それこそが私の「感動」なのです。
分解することで初めて見える「内部構造」
袖を通すことで体感できる「着心地」
それこそが私の「感動」なのです。

衣服標本家 長谷川 彰良
1989年生まれ
現在3人の男の子を子育てに奮闘中